2022年までに読んだマンガで良かったものをまとめました。参考にどうぞ。
星3は読んで後悔しない漫画ばかりなので、ぜひ1巻だけでも読んでみてください。
星3(★★★)
宇宙兄弟
宇宙飛行士の弟とフリーターになった兄の物語。主人公は兄で、弟を追って宇宙を目指す。
何よりの魅力が、キャラの人間らしさとその発言である。名言集の本が出るくらい最高のタイミングで最高のセリフを言うのが良い。「失敗はしてもいい。ただし、本気の失敗に限るよ」「二人以上に褒められたら、それがお前の強みだ」などの深みのあるセリフが多い。
宇宙という不確実なものを目指すのに多くの人が関わって、それぞれに思いがある。現実感のある不遇とマンガらしい快感が上手くマッチした作品。
僕のヒーローアカデミア
「もし超人的な能力を使える人が現れて、ヒーローという職が生まれたら」を描いた作品。主人公は超人的な能力を持たないが、色々あってヒーローを目指していく。
一番の魅力は「ダークサイド」である。ヒーロー物という非現実さのある世界観ではあるが、話の暗い部分にリアリティがある。まず2話の時点でNo.1ヒーローから「ヒーローは命がけで甘くない」と言われ、強い悪党には立ち向かえない場面も多い。悪党が強いだけではなく、悪党側にそれぞれ強い思想がしっかりと描かれていることで、戦いの重みが増す。
また、盛り上がりのシーンの見せ方が非常に上手いのも良い。
BLEACH
言わずと知れたオサレ漫画。死神世界と現実世界を行き来しながらストーリーが進んでいく。技名のカッコよさも魅力だが、とにかく引きが上手いので、セリフのインパクトが強い。BLEACHのセリフが印象に残りやすいのは、引きのうまさにあるからだと思う。
BEASTERS
獣人達の日常を見る漫画。ただし、ほのぼのした話ではない。肉食獣は衝動を抑えて草食動物と生活しているという設定がダークな側面をリアルに表している。
肉食獣が裏社会で草食動物の生肉を食べているという設定も妙にリアルさがあり、現代社会の闇と重なって見える部分が多々ある。
BEASTARSの作者は、刃牙の作者の娘であり、ドラマティックなシーン展開やインパクトのある見せ方はしっかり受け継いでいる。
弱虫ペダル
オタクの主人公が自転車部に入って全国を目指す漫画。女性人気が強いが、中身は激アツ少年漫画である。
テンポの良さ、ストーリー、キャラ立ち全てが上手く、展開も早いのでずっと引き込まれるストーリーになっている。開始から最新巻まで全く中だるみがないのは感動する。
熱いストーリーなのに主人公が優しいオタクであるのが意外かもしれないが、実はこの組み合わせがすごく合う。仲間っていいなってなる作品。
よつばと!
幼い子供であるよつばが近所の人や町の色々なものに触れる様子を描いた漫画。日常系ではこれ!ってくらい王道。
意外な言動が面白さとかわいさがあって、癒される。何度も読み返したくなる漫画。
幽遊白書
自動車事故で死んだ主人公が霊力を手に入れて魔物と戦う話。HUNTERxHUNTERと同じ富樫作品。
幽遊白書の良さは、敵キャラのキャラ立ちにある。初期は軽率な考えの敵キャラが多いが、中盤から戸愚呂や仙水といった「元人間の魔物」には暗い過去もあって、引き込まれるものがある。
HUNTERxHUNTERよりもダークめな作品だが、個人的にはキャラ設定やストーリーの暗さ的にもこっちのほうが好き。
亜人ちゃんは語りたい
ドラキュラやデュラハン、雪女などがマイノリティとして世の中に存在しており、そんな特性をもった女子高生と接する教師の話。
一番の良さは、「純粋な悪」がない所。悪意のない意図せぬいじめが起きたり、意外な言動で傷つくこともある。しかし、亜人たちが周りの人に支えられて生きていく姿を見ると、元気がわく。
相手に思いやりのあるキャラばかりで、読んでいて心温まる。何回も読みなおしたくなる漫画。
よふかしのうた
中学生が夜中にフラフラしてたら吸血鬼と出会って色々事件に巻き込まれていくという話。
正直、概要では良さが伝わらないかもしれないが、センスとキャラ立ち、ギャグやストーリーなどの細かい部分が行き届いていて、読んでいて心地よさを感じる漫画。
2021年に読んだ漫画で一番面白かった。
ブルーピリオド
芸大を目指す高校生の話。
やる気のない軽いヤンキーな主人公が、熱い気持ちになれる絵画に取り組んでいく。
周りのすごさに怖気づく感情も、負けたくないという感情もひしひしと伝わってくる。キャラの癖も強いし、ストーリーも良いし、絵も良いし、文句のつけようがない作品。
あそびあそばせ
きれいな女子高生の絵とは裏腹に、結構ハードなギャグマンガ。
元ネタが豊富すぎてついていけないことも多いが、ワードチョイスやひねったボケが面白くて癖になる。
ボケの元ネタがわからないと面白くないためイマイチ人気が出ていないが、個人的にはギャグマンガではトップクラスだと思う。
からくりサーカス
「からくり(傀儡人形)」を使ってバトルする漫画。うしおととらと同じ作者が書いた作品。
「しろがね」という悪い人形を倒すためだけに不老不死を手に入れた人がたくさん出てくるが、このキャラ達の生きざまがすごくかっこいい。
不老不死という苦痛、そして復讐のためだけに人生を捨てた気持ちも理解できて、暗い話も見入ってしまう。
正直、全体のストーリーで言うとイマイチな部分もあるが、前半である「真夜中のサーカス編」は敵味方どちらもキャラが良くてオススメ。
HUNTETRxHUNTER
言わずと知れた富樫作品。キメラアント編から絵がちょっと問題が出てくるが、やはりストーリーは面白い。
ぶっ通しで見る分には問題ないので、ぜひ一読はしてほしい。
鋼の錬金術師
これも言わずと知れた漫画。キャラも立ってて適度な長さで完結するし、完璧な作品。
個人的には、敵キャラの魅力があるのがすごく良いと思う。七つの大罪に沿ったキャラ設定なので、欲望に忠実で人間らしい的になっている。
少年漫画のお手本。
ここは今から倫理です
高校の倫理の先生が、生徒の悩みに答える漫画。
倫理には答えがなく、その人が答えと思ったものが答えである。先生が教えるというよりも、答えに導くというのが面白い。
生徒も先生も一人一人に人間らしさを感じるのが良い。そして、答えがないものを「考えること」に重きを置いているので、キャラクターの思考に引き込まれる。
ただ楽しむというよりも、悩みと向き合う姿から学びが得られるような作品。
五等分の花嫁
貧しいけど勉強の得意な主人公が、家庭教師として5つ子を教える話。いわゆるハーレムラブコメ。
ラブコメと言うと、わかりやすい性格の女性が出てきて攻略するイメージが強いが、これは女性の性格が多様で複雑で面白い。
それぞれの性格が全く違っていて、それぞれが家族思いな中で、主人公が攻略していく。
魅力的な性格や、複雑な問題に対して解決していく過程がすごく良い作品。女の子もかわいい。
ワールドトリガー
特殊なエネルギー体を使って怪獣を倒すというSFな世界観の作品。
テーマとしては、別世界からの怪獣を倒すというものだが、一番面白いのは隊員の練習戦である。
組織内でランクが上がらないと重要な任務に行けないので、同じ隊員同士でバトルする機会が多い。
この限られたルールで戦うシーンが非常に面白く、話が進むごとにこのシーンが多くなる。
戦略的な部分やキャラの特性がめちゃくちゃ面白い漫画だが、人に説明しにくいので面白さのわりに人気が少ない作品。テンポも良いのでオススメ。
トニカクカワイイ
勉強ができて真面目な主人公が、突然現れた少女に一目ぼれして結婚する話。ハヤテのごとくと同じ作者。
ラブコメだが、いい感じのゆるさでギャグも面白くて、ずっと見ていられる漫画。悪い奴が出てこないので、安心して見れる。
日常のギャグが多いが、ストーリーもゆっくり進んでいく。優しいキャラばっかりなので疲れた時に読みたくなる。
王様達のヴァイキング
会社のシステムをハッキングして壊す野良のクラッカーだった主人公が、エンジェル投資家に会って、クラッカーを倒すハッカーになるという話。
高度なIT技術を使うので、現実に近い話だがSF感が味わえる作品。技術用語もしっかりしていてITエンジニアにはぜひ読んでほしい。
正義のハッカーになったときの日本のもどかしさや、クラッカーにより急に地獄に落とされる流れなど、ITの怖さを感じる。また、ちょっと知識があると、何がすごいのかもわかって面白い。
亜人
亜人という不死の能力を手に入れた人がいる世界で、亜人同士が戦う話。
初めは政府から逃げる亜人の話だが、徐々に悪い亜人が出てくる。そして、最終的に亜人同士で戦う。
敵は亜人能力を使ってゲーム感覚で世界征服を行おうとするのが、面白い。不死がある異常な世界で何が起こるかが想像通りに描かれている。
また、敵も味方も作戦が高度で非常に良い。亜人の能力を一番生かせる戦い方をしているのが感心ながら読める。
5話まではストーリーと作者が違ったため方向変更したらしいが、完結までめちゃくちゃ良い流れの作品。ここ最近で一番良かった。