2022年下期に読んだ39冊の実用書の中から、おすすめを紹介します。ぜひ本探しにお役立てください。
今回はオーディオブックでも本をよむようになったので、一気に量が増えました。
上半期に読んだおすすめ本は下記からどうぞ。
2022年上半期読んで良かった実用書ベスト7
子育ての大誤解 上下
子供には愛情が必要だが、一定水準以上では改善は乏しくなる。
まず、親の育て方の影響はほとんどない。遺伝子がほとんどを決めており、一卵性双生児を別々に育てるとほぼ同じように育つ。逆に、同じ親に育てられても遺伝子が異なれば全く異なる。(兄弟ですらほとんど違う性格になる)
イギリスの上流階級では、子供は乳母と全寮制で育てられるが、親と似た性格の子供に育つ。
親が重要という考え方はフロイトからくるもので、実際は子供は社会を見て育つ。子供は立派な親になることではなく、「立派な子供になること」を目指す。そして、子供にとっては養ってくれる親よりも子供間のコミュニケーションのほうが死活問題なのである。
子供を家庭内でどう扱おうが、それはあくまで「家庭内の振る舞い」である。家から出ると子供は環境に合わせた振舞いをする。
子供は小さい頃は入る環境で発達が大きく異なるので、住む場所は重要となる。しかし、集団が大きくなり自分でグループを選べるようになると、親が決められる環境はほぼなくなる。強いて言えば、転居は環境適応の妨げになるので問題行動が増えやすくなる。
完全教祖マニュアル
「よいこの君主論」と同じ作者で、タイトル通り従来の宗教について要素分解して分析しながらウケる宗教を考えていく。
従来の宗教の分析がとにかく平易な文章で書かれているので、理解しやすく面白い。例えば、自分をムチで打ったり断食をするイスラム教は傍から見るとおかしく見える。しかし、これは食べ物を食べられない貧乏な人を追体験するためと考えると、一つ重要な要素であるとも言える。
実際、宗教を信じている人が信心深さを感じる瞬間は、多くの場合は断食などの制限中である。つまり、なにか行動することで救われるというのは、民衆に安心感を与えるので宗教としての役割を全うしている。
逆に、浄土真宗のように「南無阿弥陀仏」と唱えるだけだったりすると、十分に不安が解消されず、宗教として安心感を与えにくい。つまり、ルールがないからこそ信心深さを試されている感じがあり、逆にハードコアとも言える。
宗教は穿った見方で見ることで、冷静に見ることができる。人には勧めにくいが、超良書。
モテるために必要なことはダーウィンが教えてくれた
進化心理学者と恋愛ルポ小説家の書いた、進化心理学に基づくモテ本。
まずは女性の視点を手に入れる必要がある。男性は体格的に恐ろしく安心感がもてないので、性的魅力には至らない。また、アプローチしてくる男性はナルシシズムが高い場合が多い。
そのため、安心と信頼を勝ち取ることこそがスタート地点なのである。
また、恋愛においてはプラス点よりもマイナスを消す方が重要である。身体、メンタル、賢さ、意志力、やさしさを適度に兼ね備えているかは重要であり、まずはこれらを備えることに注力すべきである。
能力のアピールは過剰にする必要はない。マイナスがつかなければ、あとは会話で自然に自分の魅力が出るのに相手が気づく。
これらの能力を備えたら、あとは出会いのある場を探す。女性が多く、自分の相対価値が高い場所に行くのである。
恐れのない組織
心理的安全性の提唱者が詳しく説明した本。
心理的安全性が高いとミスを報告しやすいため、組織として強くなる。そのため最終的なチームの目標にたどり着きやすくなる。
心理的安全性はグループで大きく異なり、リーダーに左右される。結果に囚われたリーダーは試すことを避け、失敗を許容しない文化ができる。
心理的安全性とは率直さであり、気遣いではない。また、上司に対する信頼ではなく、上司から部下への信頼である。ゆるい環境ではなく、高い目標を設定することも部下に対する信頼となる。
心理的安全性をつくるには、失敗の必要性と仕事の複雑さを共有する。また、重要性も伝える必要がある。
そして、リーダーが謙虚さを持ち、みんなでアイデアを出すことの重要性を伝える。質問の多い上司は、それだけで心理的安全性を作れる。
銃・病原菌・鉄 上下
記事化しているのでそちらをどうぞ。
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その他読んだ本リスト
NOISE 上下
別途記事にしているので、そちらをどうぞ。
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ケーキの切れない非行少年たち
精神的に未熟な結果、少年院に入った青少年の状況について書いた本。
非行少年は悪意によって犯行を行ったと考えがちであるが、実際は認知機能の低下が誤った判断を引き起こす。タイトルの「ケーキが切れない」というのは、認知機能の低さによる図解が出来ないことを指している。
非行少年たちは自分のことを「良い人」といい、間違ったことをしたという自覚がない。相手に悪いことをしたというのが理解できず、怒られたらとにかく謝るという行動を行う。さらに被害意識も強く、目があっただけで相手に悪意を感じる。
認知機能の弱さのせいで文章も理解できず、謝罪文も書けない。何が起こるか予測できず、身体コントロールも苦手なため、相手を怪我させてしまうことも多い。
そのため、やるべきは認知機能のトレーニングである。「褒めて伸ばす」という意見が出がちだが、事実と乖離した自信をつけさせても仕方がない。それよりも、互いに教え合うことによる自尊心の向上や適度なレベルのトレーニングを続けるしかない。
本書の締めくくりが「かわいそうだから救う」でなく、「認知障害が治れば社会を支える側に回れる」というのは良かった。
進化を超える進化
ネイチャーの凄腕サイエンスライターが進化について書いた本。
概念、環境、脳、文化、物語、建築などの複合的な要因により人類は進化したという話。今までの進化に関する書籍では単純化によりわかりやすく話してくれていたが、やっぱりなんだかんだ要因は複雑であることを再認識できる。
エピソードも面白く、背景的な知識として銃・病原菌・鉄やサピエンス全史を読んだあとならかなり楽しめる本。良本だが長い。
OPEN-「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る-
人類学者がグローバル化の重要性について書いた本。「進歩」の続編に当たる。
「進歩」と同様に、世の中は良くなっているという主張が主である。その根幹にあるのが、オープン化である。
富をゼロサムゲーム的に捉える人がいるが、過去100年で先進国も発展途上国もGDPは上昇している。国内の格差についても、アメリカの中流階級の割合は減っているが、実は低所得者も減っている。増えたのは高所得者で3倍近くになっている。製造業の給料が増えてないのは、税金のかかりにくい福利厚生に充てられたからである。
研究によると、ジンバブエに海岸線を与えることができれば、GDPを24%上げられるという。
オープン化を抑えるのは人間の性であり、歴史にも多く現れた。一方で、オープン化も人間の性である。我々にできることは、自由を求めて最も効率的だと思う行動をするだけである。
ルーズな文化とタイトな文化
社会をルーズさで分類した本。
社会は規範を作ることで繁栄した。天然資源が少なかったり、病気がまん延すると追い込まれるため、タイトな文化になりやすい。脅威が発生するとアメリカのように急激にタイト化が進むこともある。
タイトすぎてもルーズすぎても自殺や幸福度、GDPや糖尿病などの問題が起こる。子育てでも同じで、無関心もヘリコプターペアレントも問題が起きる。
お金の流れでわかる世界の歴史
お金のやりくりがうまくいかなくなったら国家が破綻するという内容の本。
例えば古代ローマでは、税徴収に中間マージンをとる業者が入ることで、別のインセンティブが生まれて破綻した。中国の統一王朝も国家整備により経済発展を促したことで成功したし、モンゴル帝国のチンギス・ハンも物流を攻略することで繁栄した。
陸路の物流がイスラムにより押さえられたことで、大航海時代が始まり、軍事費を海賊行為で上手く賄うことにしたイギリスが上手くいった。軍事を国民の徴税で賄おうとする国家は経済が停滞した。
その後は貿易による問題として、アヘン貿易などの貿易による不利益を得た国家からの戦争が増え、世界大戦の結果として恐慌などが起きる。
経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる
アダム・スミス「国富論」が経済学を作った。非常に有用だったが一方で穴も多かった本書を指摘する形で後続が続くこととなった。マルサス「人口論」では、産業革命で楽観的な世の中に対して、工業と貿易だけでは国力が落ちると考え、農業による食料生産の重要性を説いた。
リカードは、強みのない国でも比較優位のおかげで貿易により発展すると述べた。ケインズは、雇用を増やすためには消費と投資により決まるとした。投資は利子により決定されるので、金本位制をなくして政府が雇用を作ることを推進した。
ハイエクは社会主義に傾いた「ゆりかごから墓場まで」の思想に対して、自由主義を唱えた。社会主義ではすべての価値観を包括することはできず、権力者が的外れな政策を進めかねない。シュンペーターはイノベーションこそが資本主義を支えるとし、起業家への投資の重要性を説いた。
教養としての社会保障
社会保障とは、すべての人が競争に参加できるように土台を整えるもの。参加者が増えれば養う人も減る。
社会保障は主に年金と医療であり、高度経済成長期に制定したから今のように盤石な社会保障ができた。
人口増加は需要が増えるので、人口ボーナスと呼ばれる。一方で、人口減少では需要が下がるのに頑張って供給を増やしてしまうため、デフレ環境が出来上がる。
現行の医療は、他国よりも待ち時間が少ない(北欧では30日待ちとかある)。これは、医者の残業で何とか成り立っている。今後は3割が医療に関わらないといけないくらい人材不足になるため、分業やマネジメントにより効率化が求められる。
ファスト&スロー
行動経済学の祖であるダニエル・カーネマンの著書。心理的なバイアスが色々載っており、それらを知ることでバイアスを避けやすくなる。また、それらを活かしたナッジも作りやすくなる。
本書の引用が世の中にたくさんありすぎて、読み終えても新規的な内容は一つもなかった。バイアス辞典としてはアリだが長いので読みにくさはある。
自己啓発の教科書
自己啓発超まとめ本。
自己啓発は大きく10分類できる。自分を知る、心をコントロールする、手放す、善良になる、謙虚になる、シンプルに生きる、想像力を働かせる、やり抜く、共感する、いまを生きる、である。
特に前半はギリシャ哲学から現代科学まで続いてきた歴史がある。逆を言えば、大きくは変わっていない。
個人的に特に重要性を感じたのは、手放すことである。仏教や心理治療のACTもそうであり、FIREなども欲を手放す。自分にとって重要であることとそうでないものを分別出来るだけの目を持つことが真の自己改善なのである。
自己啓発というと社会的成功を追い求めるように見えるが、精神的な満足を追い求める文化は古代ギリシャから現代まで受け継がれているのだ。
飲茶の「最強!」のニーチェ
実存主義ニーチェの入門書。
ニーチェはキリスト教が浸透した世界で、生きる意味や善とは曖昧なものであり実際には存在しないことを説いた。信じるものがなくなり諦めた人を末人といい、それを受け入れて生きる人を超人と呼ぶ。
実存主義は凝り固まった思い込みによる不幸からは開放してくれる。一方で生きる意味を与えてくれるわけではない。ニヒリズムやルサンチマンのように欲求から目を逸らすのではなく、マインドフルに今を大切にして生きることの重要性に気付かされる。
人を動かす
自己啓発の父、デール・カーネギーの有名な本。内容は一言で、相手が喜ぶような言い回しをして相手を動かそうという話。
嫌味や論破は相手を動かしにくいし、動かせても敵を増やす。どれだけ相手が間違っていても、こちらは下手に出て、相手が傷つかずに間違いを気づかせるように誘導するのが良い。交渉でも家族でも、怒りを抑えて相手を立ててやることこそが人を動かす黄金律なのである。
最後に夫婦関係において性関係が最も重要であるという記述は不意をつかれた感がある。
教養悪口本
インテリエピソードとともに、まどろっこしい悪口アイデアを書いた本。
はじめに悪口を言って、その説明をするという流れ。エピソードが面白いので、それを聞くだけで歴史の勉強になる。個人的には、ルイ14世がフランス革命時にちんたら逃げてた話と、アリストテレスがクソリプ対策にダラダラ前置きした話が良かった。
AI分析でわかったトップ5%社員の時間術
トップ社員はワークライフバランスよりも成果を重視する。成果につながることは色々行う。休憩もたくさん取り、集中力を維持する。
面白いのはトップ社員は英語を学ばないことである。妄想的に外資系を目指すよりも、文章力などすぐ使える技術を身につける。
インプットではオーディオブックを使って、アウトプットでは音声入力を活用するのも特徴的である。
上手くいっているチームは定期的な対話の時間をとって中身のある話をするため、結果的に上司とのコミュニケーションの時間が少なくなる。逆に駄目なチームは「ちょっといいですか」が多い。
amazonのすごい会議
amazonではパワポを使わずに、ペラ1の紙を読んでから会議をするという話。そのために文章力を測るためのエッセイ試験まで取り入れている。
また、amazonではKPIも重視する。例えば、KGIは売上、KPIは訪問数等で重要指標に落とし込むことで評価しやすくする。調達数などもデータから数値化する習慣があり、基本は全てのものを定量的に測って誰でも出来るようにする。一般的には立ち上げが評価されるが、amazonでは標準化してはじめて評価される。
amazonでは顧客第一主義であるため、批判的なレビューなども増えたほうが好ましい。これこそが核にあるため、顧客のためにならない(出世のための)会議への参加などはどんどん切り捨てられるのである。
Atomic habit
習慣ブログをやってた人が書いた本。
習慣とは何かを成し遂げることではなく、どんなアイデンティティを持つかである。また、習慣とは時間ではなく回数である。
あとは、環境を変えるのが最も効果がある、習慣日記をつける、強みを活かす、適度な難易度にする、など基本で大事なものを教えてくれる。
世界一成果を出す人はなぜメールを使わないのか
元Google人事がGoogle流仕事術について説明した本。タイトル回収としては、チャットを使うことでその場で解決できるとのこと。
あとはプロトタイプを用意する、ワイガヤ会議を推進する、基礎だけ学んだら質問するなどを推奨している。前作と違って特別な話はほとんどない。
「説明が上手い人」がやっていることを一冊にまとめてみた
バッグ大学ペソの本。年収2000万円の外資銀行に入れたコツとして、説明力について書いた本。
まず、アウトプットをしないと説明力のトレーニングにならないので、インプットしたらアウトプットを心がける。
説明方法としては、結論ファーストで相手の認知負荷を下げ、定量的なデータで事実を伝えることが重要。また相手の状況を知ることで、ニーズを組んだ説明や例えを有効に使える。
本音で生きる
古いホリエモン本。プライドを捨てて好きな事に全振りして生きようという話。
ただし、それは得意なことにすべきで、他人にギブできる特性を活かすことが大事になる。時間を最適化し、大量のアウトプットをして仲間を作る。良い時間の使い方も人間関係も、全力からしか生まれない。
ポジティブコーチングの教科書
ポジティブ心理学に基づくコーチング本。CBTと強み分析を合わせた感じ。
まず自分の能力を妥当に判断し、強みを見つける。そして、目標や価値観、現状への不満を考えて、改善するような具体的な行動に落としていく。
頑張ってでも手に入れたいものが何なのかを突き詰めるための様々な質問が必要である。一般的でなく個人の価値観に従うことに意味がある。コーチングとはつまるところ、攻めの認知行動療法と言っても良い。
夫婦・カップルのためのアサーション
相手を傷つけずに思いを伝えるアサーションについて書いた本。
「離婚を考えているとき、本当に別れるべきなのはパートナーでなくて心の中に生き続けている親であることがしばしばある」から始まり、相手とのすり合わせを大事にしようという。
子供が生まれると半分の夫婦が関係悪化を感じるくらいには、夫婦間の仲は繊細である。そのため、DESC法(Describe, Express, Specify, Choose)と呼ばれる方法で相手が傷つかないように提案する。
具体的には、話し合いたいテーマを客観的に伝え、それに感じたことを伝え、具体的な対策案を出す。そして、選択権はお互いが持っているので合意しなければ別の方法を考える。
結局、衝突が起きたときに傷つかない選択肢を持っておくことが心理的安全性を高める。「ノー」で険悪にならない土台として、心の余裕と信頼感を貯蓄しておくのが大事。
孤独な人が認知行動療法で素敵なパートナーを見つける方法
自分に自信がない人が恋愛をするのは難しい。アタックする際に相手と釣り合うと思えないので、勝手に手を引いてしまう。
その前練習として自信をつけるために、認知行動療法を使うというもの。自分の能力を適切に評価し、他の人に愛されるだけの価値があることを知る。そして、自信を持って恋愛をするのである。
恋愛によるメンタル改善の恩恵もあるため、メンタルが弱いなら少しずつでも良いので恋愛できるようにトレーニングしていくのが吉。
愛するということ
新フロイト派のエーリッヒ・フロムの書いた「愛」に関する本。
愛とは孤独を解消するものである。アダムとイブが禁断の果実を食べたあと、自らを認識して恥じた。これは、裸が恥ずかしかったのではなく、二人が独立した存在にも関わらず、孤独を解消する術がない無力感に恥じたのである。
自己愛や友愛、サディストやマゾヒストも孤独の解消の一つである。
また、精神が成熟していないと愛を自己犠牲と勘違いしてしまう。実際は、愛を与える行為は有能感や社会的つながりを感じさせ、お互いが幸福になる方法である。よって、真の愛を形作るためには精神的な成熟こそが重要なのである。
人生を「幸せ」に変える10の科学的な方法
ウェルビーイングのまとめ本。
幸せとは、不幸を取り除くことではない。適度に頑張って、その過程を楽しめることこそが重要である。
お金は、能力の向上とつながり、自律性に投資すべきであり、贅沢よりも先を見て自分に投資するほうが幸福度は高い。
大きなイベントよりも子育てのような小さなストレスのほうが人を壊すことも忘れてはならない。
精神科医が見つけた3つの幸福
アウトプット大全の人の幸福本。幸福度を細分化した点で非常にわかりやすい。
幸せとは、ドーパミンとセロトニンとオキシトシンから成り立つ。ドーパミンに注目しがちだが、ドーパミンは慣れがあるので、残り2つが足りないと鬱になる。
ドーパミンは新しいことにチャレンジすることで得られる。セロトニンはリラックスできる時間を作る。オキシトシンは人とのつながりを感じれば良い。オススメとしては、夜に一日を振り返って、ポジティブなことや感謝したこと、親切にしたことを思い出すと良い。
その後のとなりの億万長者
となりの億万長者の続編。
億万長者になるうえでは、倹約が最も重要である。そして、そのためには消費以外のことに目を向ける必要がある。仕事に満足感を感じて自分の能力を上げることに興味をもつ事が基本となる。
お金とは自由である。そのために本職以外に収入を得ようと取り組んだ人が億万長者になりやすい。
配偶者のマネーリテラシーも重要である。質素でも幸せを感じる生活を続けることで、精神的な満足も得ることができる。
億万長者と投資研究の時間は相関する。リスクを取ることも億万長者の一つの特徴であるが、決定的な違いは「他人に任せず自力で学ぶこと」である。お金が大事なら自分で責任を取って管理しないといけないのである。
間違いだらけの子育て
ジャーナリストが子育てについてまとめた本。
褒めるよりも、子供の味方でいることを伝える。それよりも重要なのは睡眠であり、子供は40%がレム睡眠で記憶に大きく影響する。
また、言語の習得は赤ちゃんから出た言葉へのフィードバックで学びが進む。そのため、テレビなどで情報を流し込むことで言葉を覚えるわけではない。
お金・仕事・家事の不安がなくなる共働き夫婦最強の教科書
FP本。女性がキャリアを維持するためのポイントが書かれている。
お金は生活用口座を立ててクレカの家族カードでやりくりする。個人支出には触れないのが窮屈さを感じないためのカギ。
小1になると保育園よりも帰宅が早くなる。学童保育を入れても保育園よりも早いので、習い事や塾が有効となる。また、イベントがあるので親の関与も求められる。PTA活動や弁当は想像以上にヘビーである。自転車に乗るなら個人賠償責任保険もあると良い。
小4になると学童保育が終わる。塾に通わせると中学受験になりかねないので、そのサポートが必要。私立に行くと費用が爆上がりするので注意。
負担が増えすぎてきつい場合は、ファミリーサポートやベビーシッターなどの支援サービスを事前に洗い出しておくのが良い。多少赤字でもキャリアを維持するほうが大事。
ふたりは同時に親になる
夫婦本。母親は育児に熱心になり、父親は金稼ぎに熱心になることですれ違いが生まれる。互いが何を重要視しているかをきちんと話し合うのが大事。
一生幸せなふたりでいるための10のワーク
夫婦すり合わせ本。将来についてきちんと話し合い、すり合わせることで衝突を防ぐ本。
キャリア、家事、お金、時間の使い方、実家との付き合い、子供の教育は事前にすり合わせる。これらの価値観を理解していないとすれ違いの衝突が起きてしまう。
ママと子どものお金の話
子育て本。保育料が高くて保育園を避けるという人がいるが、結果的に損をする。まず、保育料は前年の収入に影響するため2年目以降は安くなる。更にキャリアが続くことによる収入増加を考えると、働いたほうが得をする。そして、保険も考えると働いたほうが基本的に得をするのである。
そのためにも家電や家族など周りのリソースを活用し、上手く疲れない家事をするのが大事なのである。
おわりに
今回は子育て本を含む他ジャンルに手を出しました。
特に、「子育ての大誤解」は子育て以外にも知見となるので、ぜひ読んでいただきたい本です。
「銃・病原菌・鉄」も話題なだけあって今まで読んだ人類史本の中で圧倒的に読みやすく重厚でした。
これは読まないと損すると言っても過言ではないです。ただ、初めの方だけ読みにくいので、ざっと読み飛ばしながら勧めても良いかもしれません。
「完全教祖マニュアル」は宗教学にハマるきっかけになった本で、宗教を身近に感じられるので一冊目としては最適でした。3大宗教を知ると色々なコンテンツをさらに楽しめるようになります。
「モテるために必要なことはダーウィンが教えてくれた」も恋愛向けとしてここまで体系化された本はないと思います。これ読んだら他の恋愛本はいらないというレベルでしっくり来る内容です。
過去の良かった本については下記からどうぞ。