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【地球温暖化】エシカル消費は自己満足なのか?

過酷な労働から救うための不買運動

「エシカル消費」
正当な待遇を受けている労働者の製品をなるべく買うようにして、世界をよりよくする運動のことです。このような製品の買い方が最近増えてきているといいます。

例えば、アジアや南米では、一日の寝る時間以外はほとんど働いていて、週に1日しか休みのない人が大勢います。こういった人たちが働く場所が、工場です。発展途上国の工場は衛生面も悪く、空調も用意されていないことも良くあります。

こういった環境の人たちを救いたいという一心で、不買活動をするというのは良い考えのように思えます。そんな搾取工場は潰れて無くなってしまえば良いのに!ということですね。

しかしこれは本当に良い方法なのでしょうか?その工場はなくなったほうが発展途上国の人々は裕福になるのでしょうか?

現地にとっては良い職場

現地の人の意見は全く異なります。現地では、工場の仕事はむしろ良い仕事の部類に入ります。先進国の多くの人は、工場で働けなくなれば別のもっとマシな環境で働けるだろうと考えがちです。しかし、現実はもっと厳しいです。

工場で働けなくなった人が付く職は、ごみあさりや農業などもっと過酷な環境なのです。これらの職に就くのに比べれば、工場の労働のほうがマシなのです。

カンボジア女性のビム・スレイ・ラスへのインタビューで、こうした状況を描き出した。「工場で働きたい」と彼女は言った。「少なくても日が避けられるでしょう?ここはすごく暑いの」
<効果的な利他主義>宣言!  より

つまり、不買運動は現地の人の何の役にも立っていなかったというわけです。むしろ、工場の経営が傾くと雇用数が減り、現地では良い環境にあたる工場で働ける人が減ってしまいます。現地の人にとって、不買運動は困るのです。

思い込みの親切は時には悪にもなる

我々は「自分が嫌だから相手も嫌だろう」という風に相手を思いやります。これは間違った方法ではありません。ただし例外として、環境が大きく異なる人は、価値観も大きく異なるのです。価値観の異なる相手に親切をしたつもりでも、ありがた迷惑になってしまうかもしれないのです。

これを脱出する方法は唯一「現地の意見を聞くこと」だけです。環境が違う相手と関わるときは、しっかりと相手の意見を聞きつつ独りよがりにならないように注意しながら行動しましょう。そうすれば、あなたの思いやりも正しく相手に届くはずです。

おわりに

発展途上国への事前活動は非常に難しいです。一番効果がわかり易いのは、ビジネス化してしまうことです。現地の人も、本当に必要なものにはお金を払います。

最近はディープテックという非常に重要な問題にテクノロジーでなんとか挑もうとする活動が活発に行われています。正しいビジネスが世界を救う一番の近道かもしれませんね。

youtubeでも色々動画を発信してます。そちらもどうぞ。

参考 <効果的な利他主義>宣言! ウィリアム・マッカスキル